金融相場

そわそわしないで

米国株、基本、心配してません。SaaS株、ワクチン株も心配は無用。 そわそわしないで。

株式バリュエーションの決定要因として最も重要なのは①金利、そして②業績です。この二つの間では①>②、つまり金利のほうが遥かに、遥かに、遥かに、遥かに重要。

金利について皆が理解しなければいけない法則は、ただひとつ。「市中金利と株式バリュエーションは、シーソーの関係にある。市中金利が上がると、株は下がる」

市中金利という言い方がわからないなら、「銀行にお金預けた時の利子」をイメージして! いま銀行にお金預けたら…たくさん利子がつく?

利子は…つかない。つまり市中金利は低い。銀行などにお金を預けていても、手数料取られるだけで、なんの利殖にもならない。すこしでも有利な運用先を求めて、お金は株式市場へ。 「銀行よサヨウナラ、証券よコンニチハ」 これが「シーソー」のカラクリだ。

それじゃどのくらい金利はひくい? ⇒ベンチマークとして「米国10年債利回り」を必ずチェックする習慣をつけなさい! いま0.55%→歴史的な低さだ。 このチャートは重要なので、5分くらいかけて、その歴史を辿りなさい! 最高に金利が高かった時、利率が何%だったかに刮目して!

米国財務省証券は、時として「無リスク証券」と呼ばれる事があります。(ほんとうは無リスクじゃない!) すると「リスク冒さずに15%のリターン得られるなら、馬鹿馬鹿しくて株式投資なんてやってらんない。銀行にお金あずけたほうが有利だ!」……そういう理屈が、成り立ちうる。

ひるがえって、今はどうだ? 利子はゼロに限りなく近い。こんなとき銀行預金しているヤツは魯鈍。 ひとりだけ、おいてけぼりを喰らう、ボンヤリ者。

金利には①短期金利と②長期金利がある。強いて言えば株式は②長期金利と同類だと考える事が出来る。(なぜなら株式には償還が無い=償還期限が∞の債券だと見做せるから)

すると「今後、長期金利がどうなる?」ということを見通すことができなければ株式投資は進めにくい。 ザックリした考え方を示せば長期金利は二段に積み上がった「積み木」だ。

基底部分は米国の政策金利であるフェデラルファンズレート(略してFFレート)…それは0~0.25%でとうぶん据え置かれる。

これに「積み木」の二階部分を足し算したものが、長期金利だと理解できる。 その二階部分は「投資家が、将来の、インフレ率について、どういう意見をもっているか?」で決まる。 むずかしい言葉でいえば「期待インフレ率」

これに関しては色んなデータを見ることができるけど、今は「ファイブ&ファイブ」つまり「5年先5年物期待インフレ率」を見てみよう。これは「5年先を起点として、そこからさらに5年先のインフレ率を展望した場合、投資家がどのくらいを予想しているか?」を示す。

長期の趨勢として、投資家のインフレ期待は、じりじりと低下している点に注目。

もっとわかりやすい言い方になおせば「くせになる」ということ。 (どうせ物価なんて低いままだろ……) そういう先入観、思い込み、発想が「くせになる」 「ファイブ&ファイブ」が示しているのは、そのような思潮なり傾向だ。

パウエル議長は連邦公開市場委員会(FOMC)の記者会見で「利上げは考えてない。いや、利上げの可能性について考える事すら、いまは考えてない。もっといえば、利上げについて検討することを考え始めようとすることすら、いまは考えてない」と言っている(笑) FFレートはとうぶん動かない。

一方、「ファイブ&ファイブ」も長期に渡り、きわめておっとりした動きをしている上に、趨勢としてはじり安を辿っている。 つまり長期金利を構成する積木の一階部分(FFレート)も二階部分(ファイブ&ファイブ)も、今後も安定的に推移すると見られる。

株式のバリュエーションは、高みにとどまったまま、そこから降りて来れない状態が続くわけだ。

ここまでの長ったらしい説明を、ひとことで片付ける表現がある。 それは「金融相場」

「今回の金融相場は、一体、いつからはじまったの?」 心配しないで! 起点は3月23日です。まだ5ヶ月も経ってない。 ぴちぴちギャルだ。

およそ相場人として最もダサいのは、はじまったばかりの金融相場から早々に降りてしまうこと。 早漏。

金融相場は普通5年くらい続きます。

午前0:14 · 2020年8月10日